医学部に入学する前に知っておきたかったこと<10選>

医学部に入学して数年が経ち、この学部は結構他の学部と比べて特殊だなと思うことがよくあります。

医学部に入学して楽しく勉強できると思っていたのも束の間でした。入学するまで知らなかった医学部生活の意外な落とし穴やついてお話ししようと思います。

偶数学年は勉強地獄である

まず、医学部は6年制です。そしてその偶数学年(2・4・6年)の勉強地獄は受験期に匹敵する、またはそれ以上になることを覚悟しておきましょう。

2年は解剖学・組織学をはじめとする基礎医学を学ぶため、テスト範囲が想像を絶する無限範囲となる。また基礎医学系の実習は、予習・復習が重要なため、毎日夜遅くまで実習の準備で忙しい日々を過ごさないとならなくなる。

4年はCBTとOSCEがある。病院実習に参加するための資格試験のようなもので、4年生までに学んだすべての医学知識が出題範囲となるため、半年くらい前からの勉強が重要になってくる。

6年は、言わずもがな、全医学部生として集大成としての国家試験。医学部という受験戦争を突破してきた全国の医学生の90%しか合格できない過酷な試験。絶対に不合格になることは許されないため、ストレスが半端じゃない。

もし周りの医学生が「医学部の勉強なんて全然だよ」と言っていたら、絶対にそんな人は「テスト期間には一睡もできないほど勉強したことがある、強がっている人」だと思って良いと私は思う。

プライバシーというものがない医学部村社会

授業は100人前後の学生全員が毎日同じ授業を取るため、顔を合わせる頻度も高く、大体、実家生以外は似たような地域に下宿する場合が多いため、プライバシーというものはほぼ皆無となる。誰がどこに住んでいる、どんな人と付き合っている、今日は午前中ゴミ捨てしていたなどなど、生活はお互いに監視されている。

そのため変な噂もすぐに広まる。

教科書、正直使わない

買わずに図書館で借りるほうが良い。お金がある/ないに関わらず、ただの紙の束となり、基本的にブックオフ行きになることが多い。先輩などからタダでもらえるようであれば、基本的にはそれで十分。教科書の共同購入はしなくても大丈夫。

他の学部との知り合いゼロは普通

部活に入らない限り、基本的に他学部の人と知り合う機会はゼロだと思って良い。『学生生活を楽しむため』『交友関係を広げるため』には重要なので、仲良くなりたいと思った他学部生がいたら、積極的に遊ぶべきだと思う。

私は2年生から入学したため、1人も他学部の知り合いはいない。しかし、正直困ることはない。羨ましいなとはちょびっと思う。

帰宅部でも過去問は手に入る

学年で基本的に過去問は回っているので、過去問をもらうために部活に入るというのはやめたほうが良さそう

自分が好きなスポーツや趣味に関係した部活やサークルに入部することを勧める。そして、入った部活やサークルの先輩から過去問の解答などを貰うようにしておこう。

たまに「自分の部活には秘伝のシケプリがあるから、試験対策は余裕だ」と自慢している学生もいるのが医学部である。しかし、そんなものはなくても勉強すれば合格する試験しか基本的にないので気にしなくて大丈夫。

部活に入らなくても友達はできる

実際私も部活には入っていないが、実習などで同じ班になってから仲良くなった人はたくさんいる。ご飯を食べに行ったり試験勉強をカフェで一緒にするような友人である。

これは自分のコミュ力にかかってくるが、できるだけ実習などでもしっかりと雑談などもすることが重要である。

部活に入ると、やはり接触回数が増えるので仲良くなりやすいが、だからといって一緒に出かけたりするような仲になるかは別物である。私の感触では、部活仲間と遊び友達というのは切り離している医学生が多い印象もあるので、部活に入っただけで友達ができる訳ではなさそうだ。

最初から飛ばしすぎない。初っ端から変人認定される。

これは正直男子学生あるあるだが、女子に絡みに行きすぎたり、授業中の発言を毎日するような人は変人認定されやすい。初っ端から飛ばしすぎず、周りの雰囲気に合わせることも重要かもしれないので、気をつけておこう。

再試験を舐めるな

1年生や2年生の時に「再試」にかかることを勲章のように発言する人がいるが、再試験に落ちれば基本的には留年であるということを忘れるべからず。

本試験で基本的に合格することを目標にしておこう。

試験期間1週間前にはできるだけ飲み会は入れないでおくことを勧める。

部活とバイトの両立はほぼ試験期間に死ぬ

私の周りだけかもしれないが、部活もしてバイトもしている人で試験期間中にエナジードリンクを飲んでいない人を見たことがない。

「2時間しか今日寝てない」「今日もバイト8時までで、そのあとから試験勉強しなきゃ」とか言っている人が多いので、できるだけ勉強計画を立てて部活もバイトも両立できるようにしておこう。

私はアラサーで、また精神力も体力もないため、研究室とバイトの両立をするには1ヶ月前くらいから試験勉強を始目ている。そうじゃないと、おそらく本試験での合格は無理である。

医学生の「勉強してない」「絶対落ちた」は確実に嘘。騙されるな。

「ノー勉」「過去問1年分で十分だよ」「絶対落ちるわ」「本試験は模試でしょ」

この言葉をいう奴ほど勉強していることが多い。(こんな記事を書いている私も、もちろん言ったことがある言葉だ。)

免罪符的な使い方をしているのか、それとも本当に勉強していないのか。見極めが大事であり、裏切られることもしばしばあるので、気をつけておこう。

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この記事を書いた人

nana美のアバター nana美 運営者

日本の高校卒業後、単身渡米。
大学3年の時、医師を志すも、アメリカのメディカルスクールは成績不振で断念。しかし、帰国後に医学部学士編入試験を受験・合格し、現在はアラサー医学生として楽しく奮闘中。

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