医学部6年生の夏頃からは、医学生の就職活動であるマッチング試験が始まります。そんな医学部の最終学年で、実習も終盤に差し掛かってきた頃には、自分が初期研修の2年間を過ごしたい病院を見つけておかなければなりません。
自分が働きたい病院とはどういうところかを知るためには、やはり病院見学に行くことが重要です。病院見学では、実際に働く初期研修医の先生や上級医の先生に会うことができますし、働く病院内の設備や研修医用宿舎なども見学することができることが多いです。

知らない病院での実習・見学ってことは、スーツとパンプスで見学するのかな?疲れそう…



私も、初めての病院見学に行く前には不安で、『病院見学 マナー』『病院見学 服装 持ち物』なんてネットで検索していました。
志望度合いの高い低いに関わらず、初めての病院に見学に行く時は、やはり印象は良くしていきたいものですよね。たくさんのことを学ことのできる病院見学当日に、是非とも見学生が気をつけるべき内容30選を書いていきたいと思います。意外に忘れてしまっていることなども多いので、ぜひ参考にしてください。
- 病院見学に行ったことがない人
- 何を持っていけばいいかわからなくて不安な人
- 志望度の高い病院の見学だからこそ、見学当日好印象を残したい人
服装・見た目について
第一印象の見た目は、信頼感や清潔感につながるため、必ず鏡などでチェックしておきましょう。清潔な服装は、衛生意識やプロ意識の表れとして重要ですし、医療従事者としての適性や誠実さを伝えられます。
服装
スーツ一択です。病院見学の服装に関する案内に、「カジュアルな格好でも構いません。」と記載があっても、基本的にはスーツで行くべきでしょう。
男性は襟付きのシャツにスラックス、女性はブラウスやシンプルなオフィスカジュアルなシャツが適しています。ネクタイの場合は、派手な色や柄は避け、落ち着いた色合いを選びましょう。
男性の靴としては、黒や茶色の清潔な靴を履いていきましょう。女性は、見学に伺う際はパンプスで行くのがオススメですが、見学が始まる前に、歩きやすく、音が出にくい実習用の靴に履き替えておきましょう。スニーカーや派手なデザインのものは避けておきましょう。
ピアス・ネックレス
装飾品はできるだけ控えるのが望ましいです。医療現場では清潔感や安全性が重視されるため、大きなアクセサリーは不適切とされることが多く、その病院にいる患者さんへ配慮の気持ちを忘れないでいましょう。
- ピアスは、小さくてシンプルなもの(スタッドタイプ)なら問題ない場合もありますが、派手なデザインや揺れるタイプは避けましょう。
- ネックレスは、 着用しないほうが無難です。どうしても身につけたい場合は、細くてシンプルなものを服の中に隠すのがよいでしょう。
見学時の服装や持ち物については、事前に病院側の指示を確認し、不要なアクセサリーは外して清潔感のある身だしなみを心がけましょう
メイク・ネイル
就活メイクを参考にして、すっきりとした清潔感がある雰囲気だと好印象なので、是非ともメイクはしていきましょう。病院見学では、ナチュラルで清潔感のあるメイクが適しています。派手なアイシャドウや濃いリップ、色付きのカラコン、厚化粧は避け、薄めのベースメイクと自然な血色感を意識すると好印象です。香りの強い化粧品も控えましょう。
ネイルは、 基本的には短く整え、清潔にしておくことが大切です。長い爪や派手なネイルアート、ラメやストーン付きのデザインは避け、透明またはベージュ系のシンプルなものにすると無難です。意外と見られがちな指元をきれいにしておくことで、清潔感もあり、自己管理が行き届いている好印象を与えることができます。



もともとあまりメイクをしない人も、した方がいいのかな?
あまり元々メイクをしない方は、すこし眉毛を整えてみたり、口周りの毛を剃ってみるだけでも印象がとても変わります。色付きのリップクリームでも、少し血色良い印象を与えられるのでオススメです。



夏休みなどの暑い日に見学に行くときは、化粧崩れは大敵なので、油折り紙や化粧直し用のポーチなども持参していきましょう。
髪型
- 短髪の場合は、整えて清潔感のあるスタイルにする
- 長めの髪は、目にかからないようにすっきりまとめる
- 寝ぐせやボサボサ髪は避け、しっかりとセットする
- 整髪料は控えめにし、ベタついたり香りが強くなりすぎないよう注意
- 肩より長い髪は、まとめてスッキリさせる(ポニーテール・シニヨン・ハーフアップなど)
- 前髪は目にかからないように整える
- 乱れやすい髪はヘアピンやヘアゴムを使って清潔感を保つ
- 派手なヘアカラーや装飾の多いヘアアクセサリーは避ける
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持ち物について
- 提出書類
- クリアファイル
- 見学に行くと資料などをもらうことが多いので綺麗に保存するためのクリアファイルは是非持っていきましょう
- 白衣
- 襟元や手首が汚いだけでなく、後ろ姿も見られてる。お尻のところとかに、目立つ汚れはないですか?
- 名札
- 歩きやすい靴・靴下
- 見学先で靴を履き替える場合は靴下も忘れずに持っていきましょう
- ハンカチ・ティッシュ
- メモ帳・ボールペン
-
- ボールペンは一本あれば十分!見学開始前や見学終了後アンケートなどペンが必要な場面が多数あリマス
- スマホの機能でメモを取るよりも、紙のメモ帳を使っている方が好印象
- サージカルマスク
- カラーマスクをつけたいところだけど、見学先の病院に入院している患者さんから見たら、私たちも医師の1人。カラーマスクの可愛さよりもサージカルマスクの健全さを取るのが吉でしょう。
- 聴診器や打腱器
- 回る診療科によります
- 見学生の場合、患者さんの診察に付き合うことは少ないので、持っていかなくても大丈夫な場合が多いです
態度について
時間厳守
礼儀正しく、医療現場にふさわしい態度を心がけることが重要です。まず、時間厳守を徹底し、集合時間の少し前には到着するようにしましょう。遅刻は厳禁ですが、万が一遅れる場合は、必ず病院に連絡を入れます。
挨拶と言葉遣い
病院では多くの医療スタッフや患者さんと接する可能性があるため、「おはようございます」「ありがとうございます」などの基本的な挨拶を丁寧に行い、敬語を適切に使うことが求められます。無言で通り過ぎるのではなく、目が合った際には軽く会釈するなど、礼儀正しい態度を意識しましょう。
話を聞く姿勢や表情
また、見学中の姿勢や表情も大切です。腕を組んだり、ポケットに手を入れたりするのは失礼にあたるため気をつけましょう。話を聞く際には相槌を打つなどして、この病院に対して関心を持っていることを態度でも伝えましょう。
スマホの扱いには気をつけよう
スマホの電源はあらかじめ切るか、マナーモードに設定し、必要がなければ使用しないようにしましょう。メモを取る際はスマホではなく、ノートとペンを使うのが望ましいです。
一緒に回った研修医の連絡先は聞いておこう
病院内の案内についてなどをしてくださった初期研修医の先生の連絡先は必ず聞いておきましょう。病院について聞き忘れたことなどについて連絡できる手段を持っておくべきです。(むやみに連絡を取るのはNGです。)
連絡先を交換したら、必ず名前の登録を『◯◯先生 △△病院(2024年度1年目)』と忘れないように変更しておくのがベストです。
見学終了後について
見学のお礼のメールを送ろう
見学が終わって帰宅したらすぐに、見学を受け入れてくださったお礼のメールを送りましょう。お礼メールを送っている送っていないで採用か不採用かまでが決まるとは限りませんが、最後まで印象よく持っていただくために大切なことです。
自分なりに行った病院の評価を記録しておこう
お礼メールまで送り終えれば、見学は終了です。見学した内容についてや、見学して感じた良かった点・悪かった点について自分なりにまとめておきましょう。
時間が経つと見学内容のことを忘れてしまうので、マッチング試験直前などでも見返せるようにできるだけ詳細に書き記しておきましょう