医学部学士編入予備校のKALSに通ってみての感想。実際に通学して、良かった?悪かった?合格者としての感想

医学部学士編入を目指すにあたり、多くの受験生が予備校の利用を検討すると思います。その中でも、KALSは知名度が高く、医学部編入対策の大手予備校として知られています。私自身も、KALSに通い、無事に医学部学士編入試験に合格することができました。

受験生

独学と比べてどんなメリットがあるのか?

受験生

KALSに通えば本当に合格できるの?

というような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか?

本記事では、私がKALSに通った実体験をもとに、良かった点・悪かった点正直にお伝えします。予備校に通うかどうかで悩んでいる方の参考になれば幸いです。

この記事はこんな人におすすめ
  • 医学部学士編入を目指しているが、独学か予備校通いかで迷っている人
  • KALSの評判や実際の授業内容について、リアルな受講生の声を知りたい人
  • 学士編入試験の対策方法や合格のための勉強法を具体的に知りたい人

(こちらに記載した内容は、全て私個人の意見に基づいており、他の方の見解とは異なる場合があります。予めご了承ください。)

目次

私のKALSの利用状況について

  • 生命科学の講座利用と過去問閲覧を主に利用するために通学を決意
  • 購入講座は(曖昧な記憶だけど)『総合コース』
  • 通塾頻度は週1〜2回(主に土日)

私はKALSに通って良かった!

結果

  • 受験勉強を始めて1年以内で複数校から合格をもらえたのは、KALSに通っていなければ確実にあり得なかったと思います。なので、私個人的には、通って良かったと思っています!

ただし、全員にオススメではないとも感じた

私はKALSに通って良かったと感じていますが、全ての受験生にとって最適な選択肢ではないと感じました。今回は、私が通って良かったと思う点と、そうでない点についてもしっかりと正直に書いていきますので、参考にしていただければ嬉しいです。

KALSに通って良かった点

チュータリング

受験勉強は長期間孤独になりがちで、ついつい不安や悩みが積み重なってしまうこともありました。そんな時、KALSではチューターに相談できる環境が整っていたので、受験の孤独感や不安が軽減され、モチベーションを保ちながら勉強を続けられました。チューターが勉強方法などをサポートしてくれるおかげで、安心感精神的に大きな支えとなり、勉強に集中できました。

このチューターリング制度というのは利用できる方は是非とも利用していきましょう。私がチュータリングでよく質問していた内容は3つあります。

1. 志望校選びについて

大学ごとに試験内容や求める学生像が大きく異なります。そのため、自分の学歴・経歴・得意科目などを踏まえ、どの大学を志望するのが最適かを見極めることが非常に重要です。KALSのチュータリングでは、過去の合格者のデータや最新の入試情報をもとに、講師やチューターが志望校選びをサポートしてくれます。「この大学は筆記重視だから向いている」「ここは4科目型でも物理が得意でないと難しいからやめておこう」など、個別にアドバイスを受けられるのがメリットです。また、志望校の選択によって勉強の優先順位も変わるため、早い段階で相談し、効率的に対策を進めることができます。

2. 書類選考に通過するための志望動機を何度でも添削してもらえる

書類選考を設けている大学もあるため、志望動機書の出来が合否に深く関係してきます。しかし、具体的な経験や将来の展望を志望動機に落とし込む作業というのはとても難しいです。

 チュータリング制度では、自分の志望動機を、何度も第三者の先生からの視点による添削を受けられることで、書類選考の通過率を高めることができました。実際の試験で通過率の高い志望動機の特徴や、大学ごとの評価ポイントを踏まえた指導を受けられるため、また、模擬面接の機会もあるため、書類の内容と口頭での回答に一貫性を持たせることも可能です。

3. 授業やeLearningでわからないことを直接先生に質問できる

e-learningだけを利用して学習することもできますが、独学ではどうしても疑問が残ることがありました。その時には、チュータリングを活用すれば、授業で理解しきれなかった部分や、e-learningでつまずいたポイントを講師に直接質問できました。特に、生命科学や化学などの難易度が高い科目では、専門的な解説が求められるため、疑問点をそのままにせず解決できるのは大きなメリットでした。質問することで理解が深まったなと感じることが多く、わからないことはたくさんするのがオススメです。

いろんな過去問が見放題

医学部学士編入試験では、大学ごとに出題傾向が大きく異なります。しかし、一般の大学受験とは異なり、学士編入試験の過去問は公式に公開されていない場合が多く、入手が困難です。そのため、独学では十分な過去問演習ができず、対策が難しくなることがあります。

KALSでは、多くの大学の過去問を閲覧できることがとても大きな魅力だと感じています。特に、生命科学・英語・小論文といった科目は、過去問を通じて出題傾向を把握し、頻出テーマを重点的に対策することが合格への近道となります。また、同じ大学の過去問を何年分も解くことで、その大学の特徴的な問題形式や難易度にも慣れることができるので、過去問演習は受験勉強の際には必ずしましょう!

演習量を増やし、試験本番での対応力を高められるKALSの過去問閲覧制度は大きなメリット!

面接で聞かれた質問も見放題

面接では、志望動機や学業・研究歴に関する質問だけでなく、医療倫理や時事問題についても問われることが多く、対策は絶対に欠かせませんでした。しかし、各大学の面接の詳細というのは公表されていないため、独学で準備するのは困難です。

KALSでは、過去の受験生が経験した面接の質問リストを閲覧できるため、大学ごとの面接傾向を把握できます。「30秒自己アピール」の時間があるかどうかなど、頻出の質問を事前に知ることで、的確な回答を準備することが可能です。また、圧迫面接の有無や、面接官の雰囲気などの情報も得られるため、本番での心構えができ、余裕をもって対応できます。

さらに、KALSでは模擬面接を受けることもでき、より実践的なトレーニングを積むことが可能です。

面接試験は合否を大きく左右する重要な要素のため、過去の面接内容を見放題で活用できるのは大きなメリットです!

過去の予備校の中間テストや公開模試なども見放題

単なる知識のインプットだけでなく、実際の試験形式に慣れることが受験対策ではとても重要だと考えていました。しかし、独学では本番レベルの演習を積む機会が限られてしまい、時間配分や出題傾向への対応が不十分になることがありました。

KALSでは、過去の中間テストや公開模試の問題を見放題で活用できるため、質の高い演習を重ねることができました。特に、中間テストはKALSの授業内容をベースに作られており、学習の定着度を確認するのに最適です。また、公開模試は本番に近いレベルの問題が出題されるため、実力チェックとして活用できます。

さらに、模試やテストには解答・解説も用意されており、単に解くだけでなく、間違えた問題の理解を深めることが可能なのがありがったかったです。

本番の試験でも得点力向上に一番寄与したのは、KALS模試かもしれません。

私が感じた通学することのメリット

KALSでは通信講座も充実していますが、可能であれば通学することで多くのメリットを得られます。通信だと「今日は疲れたから明日やろう」と先延ばししてしまいがちですが、通学すれば決まった時間に授業を受けるため、規則的に勉強を進められます。また、教室で集中して学ぶことで、モチベーションも維持しやすくなります。

(ただし、遠方に住んでいる場合は通信で学ぶしかないため、自分に合った方法を選ぶことが大切です。)

今回はそれ以外にも、私にとって通学して良かったメリットがたくさんあったので、そちらについて書いていこうと思います。

自習室も使える

受講生向けに無料で利用できる自習室が提供されていました。私は「家では集中できない」「勉強する環境を整えたい」と感じることがある私にとっては、本当に最適な勉強場所でした。図書館やカフェと違い、周囲も同じく試験勉強を頑張っている人ばかりなので、静かで集中しやすい環境が整っていたのがありがたかったです。

授業前後にも自習できるような学習環境が整っているので、勉強の習慣を確立しやすい点も魅力です。

医学生 nana美

私はいつも授業終わりに残って、自習室が閉まる時間まで勉強していました。

土日通学することで勉強する理由になる

KALSの通学コースでは、授業が基本的に土日に開講されるため、自然と「週末は勉強する日」となっていました。平日は仕事や学業で忙しく、勉強の時間を確保するのが難しいこともありますが、土日に授業があることで、強制的に学習ペースを維持できました

授業がある日はもちろん、ない日でも「せっかくの休みだから勉強しよう」という気持ちになり、以前よりも休日を有効活用できるようになったと感じています。だらけずに継続できる環境が整っているのは、通学コースの大きな強みだと思います。

受付の人と話して気分転換にもなる

受験勉強は長期間にわたり、孤独を感じることが多かったです。受験についての悩みを打ち明けられる人も通学当初は少なく、勉強進捗を確認してくれる人がいないため、モチベーションの維持が難しくなることもありました。そんな中、受付の方々が気にかけてくれたことが本当にありがたかったです。

KALSに登校するたびに「勉強進捗はどうですか?」「体調は大丈夫ですか?」と声をかけてもらい、その度に少し心が救われていました。小さなことですが、こうした日常のコミュニケーションが、長い受験生活を支えてくれる大きな力になりました。このような温かいサポートを受けられるのは、通学の大きなメリットです。孤独になりがちな学士編入試験ですが、受験生活を支えてくれる環境を求めている人には、通学を強くおすすめしたいと思いました。

同じ学士編入を目指す友人ができる

ありきたりではありますが、同じ目標を持つ仲間と出会えるのも大きな利点です。医学部学士編入の勉強は長く孤独になりがちですが、通学すれば情報交換ができ、励まし合いながら乗り越えることができます。

ただし、馴れ合いになってしまい自堕落にならないよう気をつけよう

KALSに対して不満な点

今まで通学して良かった点についてたくさんあげていましたが、正直な感想としてKALSの全てが良かったとは思っていません。もちろん不満点もいくつかありますので、そちらも紹介できたらと思っています。

不満①:無料面談での押し売りがすごい

受講を契約する前に受けた、KALSの無料面談の際に感じたのは、かなり強めの勧誘でした。もちろん、KALSの教材が学士編入対策において有用なのは間違いないと思っています。しかし、面談ではその素晴らしさをこれでもかとアピールされ、「今すぐ契約して勉強を始めましょう!」という圧が強めにかかってきました。(もしかしたら、私の担当者さんの雰囲気だっただけの可能性もあります。)

受講を決めた後はしつこい勧誘などが続くことはありませんでしたが、「とりあえず話だけ聞きたい」という人はちょっと用心して面談に臨むのがよいでしょう。

不満②:カウンセラーの予定によってチュータリングを受けられる時が限られる

カウンセラーやチューターは、現役の学士編入した医学生であることが多く、そのためカウンセラーの予定に合わせてチュータリングが受けられる時間が限られてしまうという点が少し不満でした。医学生として忙しい時期があるため、チュータリングのスケジュールが固定されているわけではなく、滅多にはないですが、たまに急な変更や調整が必要になることもありました。

この点では、予め時間を確保して勉強を進めたい受験生にとっては不便を感じるかもしれません。ただし、カウンセラーやチューターの経験が非常に豊富で、個別に深い指導を受けられること自体は大きなメリットでもあるため、その点を理解して柔軟に対応する必要がありました。

不満③:受講料が高い

KALSの受講料は、学士編入試験の予備校としては100万円前後と高額であるため、その点には不満を感じました。

医学生 nana美

授業内容は良いですが、この価格はちょっと高すぎ…?ではないかと正直思っています…。

確かに、授業内容やサポートは充実しており、教材やチュータリングの制度も含まれていますが、その費用に見合う価値があるかどうかの評価は人それぞれだと思います。

入校しなくても、ぜひKALSの無料面談には行こう

KALSの良いところと不満なところを挙げてきて、KALSへの入会はやめておこうと感じた人でも利用してもらいたいのが『無料相談会』です。本当に無料なので、学士編入受験を考えている人にとってすごく有用な内容が盛り込まれている説明会なので、是非とも聞く価値はあると思います。

私が入会前に、この無料説明会に参加した時には、以下のような2つの特典がもらえました。

入会勧誘は強くされるかもしれません

学士編入志望校の合格者との無料個人面談(30分)ができる

無料相談会を受けた方に対して、学士編入志望校の合格者との個人面談(30分)が提供されるという特典がありました。実際に合格した先輩から、試験の具体的な対策法や、合格へのアドバイスを直接もらえる貴重な機会でした。合格者との個別面談は、受験の不安を解消したり、どのような勉強方法が効果的だったのかを学べるチャンスなので、全受験生にオススメしたいです。

受験についての情報をまとめた冊子『入試Data File』+クーポン券

もう一つの参加特典として、受験情報をまとめた冊子『入試Data File』をもらえました。これは、KALSがこれまで分析した医学部学士編入試験の詳細な情報が凝縮されており、試験の傾向や各大学の情報を一目で把握できるため、非常に役立ちます。また、冊子には入会時に使える「講座割引クーポン券」もついてきていました。受講料が5%オフになるお得な特典でしたので、入会時に利用しました。

これらの特典を最大限に活用するためにも、無料説明会に参加は結構オススメです!

KALSの受講をおすすめしない人について

4科目型の受験校を狙っている、かつ生命科学バックグラウンドがある人

薬学部などの出身の方で、既に生命科学の知識が豊富にあり、また4科目型の大学を目指す場合、KALSが最適とは言えない気がします。生命科学を履修しているという時点で、すでに受験の合格者層に食い込んできている場合が多い可能性が高いと思うので、KALSを受講して生命科学を初めから学ぶよりも過去問などを解いたりする方が良いのかなと思います。

おすすめの参考書は、KALSが出している「医学部編入のための生命科学」という参考書です。

以前の記事ではこの本を酷評しましたが、この記事でオススメしている理由は、生命科学の基本的な知識がある人にとって、演習量を増やすのに役立つからです。ですので、生命科学初学者やあまり知識が定着していない人には不向きな参考書になっていることに注意しましょう!

物理や化学の基礎からしっかり学びたい人

KALSの物理・化学の教材は、初学者向けではないです。説明たらずな場合が多く、理解するのが難しいと感じることがありました。基礎からしっかり学びたい場合、他の予備校のカリキュラムの方が適している可能性があります。正直、KALSは生命科学の勉強には特に強みがあるため、物理や化学に特化した教材を求める人には向かないかもしれません。

高額な受講料に対する費用対効果を重視する人

他の予備校で安く学べたり、独学で十分に対応できると感じる方にとっては、KALSの受講は費用対効果は低く感じるかもしれません。自己分析をしっかりとして、KALSが必要なのかどうか見極めることが重要だと思います。

KALSの受講がオススメな人

生命科学バックグラウンドがない初学者にはKALSの教材が非常に有用

生命科学のバックグラウンドがない方やKALSで合格実績の高い大学を目指す方には、KALSは非常に有用だと思います。特に生命科学の教材は、編入に必要な情報が必要十分に網羅されており、内容がとても充実しています。初学者にとっては初めは難易度が高い部分もありますが、授業を受けることで受験範囲を網羅的に学ぶことができると感じました。

もしもKALSの教材が難しすぎると感じた場合にオススメ参考書はこちらの下の記事にまとめてありますので、ぜひ参考にしてください。

KALSに入る前に気をつけておきたいこと

これまで、KALSの良い点や不満な点について挙げていきましたが、私がKALSを受講し合格した後に思うこととしては『KALSに通えば必ず合格できるわけではない』ということです。

1. 入校=合格保証ではない

受講すること自体は合格へのスタートラインに過ぎず、最終的には自分の努力次第であることは常に念頭に置いて勉強することが重要です。KALSのカリキュラムに沿って勉強を進めても、それをこなすだけでは合格には繋がりません。KALSの教材をただ消化していくだけで、ただ時間が過ぎてしまった人もいるように、学士編入受験の勉強は自分次第であるということを忘れないようにしましょう。

2. 勉強するのは自分。率先して勉強しよう!

KALSに通うことで、講師からのサポートや受験範囲を網羅した教材を手に入れることができますが、最終的に試験に合格するために必要なのは、自分の努力と時間の使い方次第です。KALSのサポートを受けることは、あくまで手段の一つに過ぎません。自分自身で計画を立て、実行する意識を持つことが何より大切です。受講しているからと言って、すべてが自動的に進むわけではなく、最終的な合格は全て自分の責任であることを理解しておきましょう!

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この記事を書いた人

nana美のアバター nana美 運営者

日本の高校卒業後、単身渡米。
大学3年の時、医師を志すも、アメリカのメディカルスクールは成績不振で断念。しかし、帰国後に医学部学士編入試験を受験・合格し、現在はアラサー医学生として楽しく奮闘中。

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